Client:鹿島共同火力株式会社
Photography: Amano Yuji (anzqhoto Inc,)
企業の本質とビジョンを映し出す、映像と写真の融合表現
今回は、ANZ PHOTOのベテランフォトグラファー・天野雄士が手掛けた、鹿島共同火力株式会社様の企業紹介の映像・採用写真の撮影事例をご紹介します。
働く現場の緊張感、プロフェッショナリズム、そして企業の未来像までも表現する、映像とスチールによる撮影プロジェクトです。
企業トップページに使用されたウェブ動画

企業の信頼と安全を背負う現場のリアルを表現。
テクニカル解説: 現場光を活かすために、自然光の向きを徹底観察。
ライティング機材が設置できない工場内では、限られた光源(天井灯、外光)をどの位置でどう受けるかが鍵。
被写体の動線と背景との関係性を綿密に設計。「歩く位置」「立ち位置」「動作のタイミング」を現場の光に合わせてディレクション。
企業紹介映像の中で象徴的に使用されたスローシーン

“どんな未来を築くのか”を問いかけるカット。
テクニカル解説: スローモーション用に60fpsで収録、編集にて表現力アップ。
インタビュー素材と現場風景の融合で、感情と空気感を引き出す。
画面内での“静と動”のバランス。工場という動的空間に“語る社員”という静的要素を配置し、心理的な引き込みを狙う。
現場スタッフのポートレート

プロフェッショナルの覚悟を映す一枚。
テクニカル解説: あえて逆光を選択し、人物にドラマ性を加味。顔が暗くなりすぎないよう、反射光を意識して配置。
コントラストと光のグラデーションで“意思の強さ”を演出。
背景との距離感、被写界深度のコントロール。絞り値はf/2.8〜4あたりで柔らかく背景をぼかし、人物を立たせる構図に。
全体の撮影意図とアプローチ
このプロジェクトでは、クライアントである鹿島共同火力様が約1年間かけて社内で育ててきた企業ビジョンとコンセプトを、参考に撮影に活かしました。
現場環境のリアリティを最大限に活かしながら、プロフェッショナルとしての誇りや使命感をどう表現するかを第一に考え、撮影に臨みました。特に、安全性・正確性・効率が求められる重工業の現場では、“美しさ”や”表情”を演出で加えるよりも、“ありのままをどう引き出すか”が重要。そのため、ライティング設置が困難な現場では光の観察力と立ち位置の設計力が命となります。
⸻ 最後に、スチールとムービーの両方を理解し、現場対応力と表現力を兼ね備えたフォトグラファーが携わることで、 企業のリアルな姿と理想の未来像が交差するような表現が可能になります。工場や技術系企業のブランディング撮影を検討されている企業様にとって、本事例が一つの参考になれば幸いです。
株式会社アンズフォトについて
― 写真で“未来”を描く、表現のプロフェッショナル ―
株式会社アンズフォトは、写真家・安澤剛直が率いる、単なる「撮影代行」にとどまらない、本質を写す写真表現のプロ集団です。私たちが大切にしているのは、シャッターを切るその一瞬の中に、クライアントの「想い」と「未来像」を写し出すこと。
企業の採用用プロフィール、ブランディング写真、個人のポートレート──そのどれもが、「今」をただ記録するためではなく、 “これから”を形にするための表現だと考えています。
「どんな会社に成長させていきたいのか?」
「どんなジャンルで活躍していきたいのか?」
「どう見せたいか? どんな自分になりたいのか?」
撮影前の丁寧なヒアリングを通じて、あなたの言葉にならないビジョンや理想像を引き出し、写真という手段で最も伝わるかたちに仕上げていきます。ありのままを写すだけではない、 “見せたい未来”を一枚の写真に描く。それが、アンズフォトの使命であり、私たちのこだわりです。ぜひ一度、公式ウェブサイトをご覧ください。