Client:さがみ信用金庫
Direction:Nextrights
Photography:Takenao Anzawa(anzqhoto Inc,)
「信頼感を表現」— 地元に根ざす信用金庫の採用サイト
今回撮影したのは、信用金庫さんの採用ページ用の写真です。
信用金庫という地域に根ざした金融機関であり、まちづくりと共に歩むその姿勢を写真でどのように伝えるかがテーマでした。
撮影テーマ:明るく、爽やかに、そして信頼感を
採用ページの写真において重要なのは、「この会社で働きたい」と思わせる印象です。
特に金融業界では、信頼感・安心感といったキーワードが最優先されます。
そこで今回は、「明るく爽やかで、信頼感のある表情や雰囲気」をどのカットでも意識しながら構成しました。

制限の中での判断力と構図選び
撮影場所は営業中の銀行内。
当然ながら、お客様がいらっしゃる中での撮影では、プライバシーへの配慮が最優先です。
他の方が写り込まないような立ち位置を選びながら、銀行の業務を妨げず、それでも印象的なカットを狙うという、難しいバランスが求められました。

環境光でのライティングは立ち位置の選択
銀行内ではストロボの使用はNG。
そのため、天井のダウンライトや外光などの環境光を活かしつつ、撮影位置を調整しながら光の流れを読み取りました。
特に顔の陰影や背景の明るさバランスを考え、「自然に見える光」を演出することを大切にしました。
“地元感”を表現
採用ページでは地域に根ざす印象も伝えたく、地元感が感じられる風景を求めて事前にロケハンをしました。
ロケハンでは、単なる観光地ではなく、地域に馴染んだ風景を中心にセレクト。
背景の「抜け感(ボケ)」を活かすために、背景に奥行きがあり、人物が際立つポイントを意識して立ち位置を選定しました。

使用レンズと設定意図
今回使用したのは、72-200mmの望遠レンズ。
絞り値(F値)はF2.8〜F4を中心に設定し、被写界深度を浅くして背景を程よくボカすことで、人物を引き立てつつ、背景の空気感も残すというバランスを目指しました。
このボケ味が、爽やかさや柔らかさといった感情を、写真を通して伝える上で重要な要素となります。
表情と空気を読み取る「信頼感のある一枚」を目指して
金融機関という場での撮影は、制約も多く、演出も難しい面があります。
写真とは、その場所・その人・その想いを写し取る仕事。
今回のような撮影は、まさに写真家としての本質が問われる現場だったと感じています。
さがみ信用金庫 採用ページ
https://www.shinkin.co.jp/sagami/saiyou/index.html