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プロのフォトグラファーに求められる総合力とは
撮影の現場ではさまざまな被写体にレンズを向けます。
ポートレートだけが撮れればいいわけではありません。
撮影スタイルもシーンに応じて変えていきます。
例えば広告撮影は、さまざまな被写体を相手にします。
写真ジャンルも多彩です。それだけ幅広い表現が求められるということです。
多岐の分野にまたがって撮影
フォトグラファーは大抵、個々に得意分野を持っています。例えば、人物を撮るのが得意なフォトグラファーがいる一方で、プロダクト撮影が得意なフォトグラファーもいます。その得意分野を掘り下げて、仕事の依頼を受けています。
例えば法人広告の撮影の場合、被写体は実に多岐にわたります。商品やサービス、建物の外観や内観、オフィスの様子、イベント風景なども撮影します。ですから、法人向けに仕事を受けるのであれば、フォトグラファーは自分の得意分野だけ磨けばいいわけではなく、幅広くさまざまな被写体を扱える必要があります。
また、被写体に限らず写真のジャンルもさまざまです。同じポートレートでも、スタジオ撮影ではファッション的な視点が必要ですし、ドキュメンタリー風の企業活動の撮影もあります。イベント撮影では、スポーツを撮るような感覚になることもあります。ひと口に撮影と言っても、その範囲は非常に広く、表現は多彩なのです。プロとしてフォトグラファーとして活躍を続けるためには、写真の総合的なスキルが試されるのです。
現場でスタイルを変える順応性
フォトグラファーに必要な総合的なスキルとして、もうひとつ意識しておきたいポイントがあります。それはスタイルについてです。具体的には、スタジオ撮影とロケ撮影ではスタイルを変える必要があります。スタジオ撮影は写真撮影が目的です。撮影テクニックを駆使し、魅力的に被写体を撮影します。このとき、フォトグラファーはポージングから光源まで、すべてを自分の感性でコントロールしながら撮影に臨みます。
一方で、ロケ撮影は環境や状況に応じて臨機応変に対応することが求められます。光をとらえるのでも、スタジオ撮影よりも直感的な判断を迫られることが多いです。スタジオ撮影のようには吟味できません。
つまり、スタジオ撮影とロケ撮影では撮影テクニックだけでなく、撮影の流れ自体が異なるのです。被写体とのコミュニケーションの取り方さえも違います。ロケ撮影をスタジオ撮影と同じような撮影スタンスで臨むことはありませんし、その逆も然りです。法人向けの撮影はこの変化に順応していく、またはそれぞれの場面で最良の立ち振る舞い(パフォーマンス)をすることが大事なのです。